こんにちわ^^ナベシュウです^^
今回は糖質制限ダイエット(ケトジェニックダイエット)の身体の変化について、私が実際に糖質制限を行った経験をもとにお話をしていきましょう。
これから糖質制限を行おうと考えている方に参考になればと思います。
まず、糖質制限で痩せるメカニズムについて解説をしていきます。
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人間の身体は基本的には糖質をエネルギーとして動いています。
特に人間の脳はこれまで糖質が分解されて作られるブドウ糖しかエネルギーにできないと考えられていました。
理由は脳を巡る毛細血管に血液脳関門という部分がありこの関門がとても細く、分子の小さいブドウ糖しか脳に入れないと考えられていたからです。
これが事実であれば、糖質制限は脳にエネルギーを供給できず、危険な行為ということになります。
しかし、そんなことはあり得るのでしょうか。
人間が稲作を始めて、糖質源である米を定期的に生産可能となったのは人間の歴史からすればごく最近のことです。
稲作が始まる前は主に狩りを行って、動物を食べることでエネルギーを補給していました。
脳がブドウ糖しか栄養にできないのであれば、稲作が始まる以前の人間はどのようにして生きていたのでしょうか。
そして、最近の研究によって脳は糖質が枯渇した状態でも脂質から「ケトン体」を作り出し、この「ケトン体」が脳に栄養を運ぶことができることが発見されました。
稲作が始まる前の人間はこのケトン体をエネルギーにして生活していたのです。
であれば今の人間にも糖質がなくても生きていく仕組み、メカニズムが体に存在しているはずなのです。
しかし、米やパンという糖質を日常的に食べれるようになったことで、本来、人間が持っているこの脂質から「ケトン体」をつくる回路が使われなくなり、封印されてしまいました。
そのため、糖質が不足すると脳がエネルギー不足になり、体調不良になるということが起こるのです。
このケトン体回路を復活させて、大昔のように脂質を燃やしてエネルギーとすることができる身体を取り戻して、痩せようというのが糖質制限(ケトジェニックダイエット)です。
このケトジェニックダイエットは、「ゆる糖質制限」と呼ばれるような中途半端な糖質制限では成立しません。
一日の糖質の摂取量は40~60グラムに抑えます。
糖質40グラムはお茶碗に軽く1杯程度の白米に含まれている程度なので、1日にそれしか取れないと考えるとどれだけ少ないのか理解できると思います。
ケトジェニックダイエットの性質上、野菜や肉を沢山食べる必要があります。
野菜、ドレッシング等から摂取してしまう糖質量を考えれば、基本的に白米、パン、麺と言ったような主食は全く食べられないと考えてください。一日の食事は全て野菜と肉だけで賄ってください。
上でドレッシングと書きましたが、ドレッシングもしっかりと糖質が少ないものを選別してください。胡麻ドレッシングのようなものは多くの糖質を含んでいますので取ることはできません。
また、糖質制限は脂質をエネルギーに変えるという性質から摂取する脂質の種類が重要です。
脂質には飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つがあります。ケトジェニックダイエットに重要なのは飽和脂肪酸です。
飽和脂肪酸には長鎖脂肪酸、中鎖脂肪酸、短鎖脂肪酸の3つがあります。これは鎖のようにつながった脂肪酸の長さの違いになります。
長鎖脂肪酸 | ラード、牛脂等 |
中鎖脂肪酸 | MCTオイル、ココナッツオイル |
短鎖脂肪酸 | バター、クリームなど乳製品に含まれる |
この3つのうち中鎖脂肪酸がエネルギーに変わる速度が速いのです。長鎖脂肪酸の4~5倍の速さで分解されると言われています。
したがって糖質制限を行う場合はこの中鎖脂肪酸を積極的にとりましょう。
これらを積極的に摂取して、体に脂質を分解する回路を回すことを思い出させてあげましょう。
中鎖脂肪酸の代表格はMCTオイルです。普通のスーパーでも少し高額ですが購入できます。
このMCTオイルは熱に弱く、調理には向きませんので、これも、朝のコーヒーに混ぜる、サラダの上にかける等してあげましょう。
MCTオイルは無味無臭なので、味は全く変わりませんので抵抗なく継続していくことができます。
もう一つ重要な点としては、糖質制限はカロリー制限ではありませんので、たんぱく質と脂質は積極的にとりましょう。
ダイエットということで勘違いしてしまう人が多いのですが、カロリー制限を目的としているダイエットではなく、ケトン体回路を回すことが目的なので、しっかりとたんぱく質と脂質を取ってください。
また、ケトン体回路が回るようになる前はエネルギー不足になりがちで、大量の筋肉が分解されることが考えられますので、積極的に筋力トレーニングも行いましょう。
ケトジェニックダイエットにおいて筋肉の維持はリバウンドの防止に必須です。
このような食生活を数週間続けてください。これがケトジェニックダイエットの方法です。
次にナベシュウが糖質制限を行ったときに起きた体の変化を紹介していきます。身体に起きる良くない変化と、それへの対処法を記述していくので、しっかりと読んでください。
下記のリストがナベシュウの経験による糖質制限で起きた体の変化です。
- 全体的に体の線が細くなり、体重が減り、急激に見た目が変化する(初期)
- 糖質制限開始から2~3日後、強烈な体調不良になる。この体調不良は1~2週間で収まる(初期)
- イライラする(初期)
- 食事制限による空腹感を感じなくなる(初期~中期)
- 頭が冴える、昼間に眠くなくなる(中期)
- おしっこが強烈に臭うようになる(中期)
- 大便の回数が減る(初期~後期)
- 体重が減らなくなる(後期)
これらを一つ一つ解説していきます。
全体的に体の線が細くなり、体重が減り、急激に見た目が変化する(初期)
これは糖質制限がダイエットに効果的と言われている所以です。糖質制限は急激に体型を変化させます。
ただし、初期に起きる体の変化は脂肪が減っているわけではありません。体の中の水分が抜けた結果、体が細くなって体重が減っているだけです。
糖質は摂取すると、筋肉と肝臓にグリコーゲンという物質に変化して貯蔵されます。このグリコーゲンはとても水分と結びつきやすい性質を持っています。グリコーゲン1に対して、水分が3の割合で結びつきます。
糖質を取らなくなることで、このグリコーゲンの貯蔵量が減り水分が結びつく先がなくなり体外に排出されます。これによって体から水分が抜けて見た目が細くなります。
また、糖質制限初期はケトン体回路が回る前なのでエネルギー不足になりがちです。
エネルギー不足から、筋肉を分解して糖質を作り出す糖新生が起きることにより、筋肉が減って細くなっていることも考えられます。
たんぱく質をしっかりと取って、体調を崩さない程度にしっかり筋力トレーニングを行い、筋力の維持を心掛けてください。筋肉がなくなればリバウンドの原因となり、ダイエット失敗に近づきます。
糖質制限開始から2~3日後、強烈な体調不良になる。この体調不良は1~2週間で収まる(初期)
糖質制限を始めると、数日後に強烈な体調不良が身体を襲います。
具体的に私が経験した体調不良は、
・吐き気
・寒気
・頭痛
・倦怠感
・疲労感
の4つでした。これだけ聞くと「糖質制限をしたせいで免疫力が下がって、風邪をひいたのかな?」と勘違いしてしまいます。しかし、これは風邪ではありません。
これは「ケトフルー」と呼ばれるケトジェニックダイエットを行ったときに好転反応で、原因は風邪ではなく、前述した急激に体内から水分が出ていく現象による脱水症状です。
だから風邪薬を飲んでも体調は良くなりません。
塩分と水分をしっかり摂取して安静にしましょう。ポカリスウェットなどでは糖分を摂取してしまいますので、あくまで水と塩分を取ってください。
時間とともにこの症状は和らいでいきます。私は 2 日程度で収まりました。
しかし、このケトフルーの症状が落ち着くのには個人差があるようです。
ですので、ケトジェニックダイエットは長期休暇中など体調不良になっても問題ない時期に行うことが望ましいです。
仕事や学校に支障が出るとダイエットを中止せざるを得なくなる場合があります。
最初期のケトフルーの時期だけ乗り越えれば、あとは問題ないので糖質制限を始めるときは長期休暇中が良いのです。
イライラする(初期)
これは私もしっかりとした原因はわかりませんが、イライラするようになりました。
これまで糖質をエネルギーにしている状態から、脂質をエネルギーに変えることができる状態に変わるまでの間に脳にエネルギーが行きにくいことが原因ではないかなと考えています。
原因が何なのかは別として、会社員として働く上で、これは結構なデメリットでした。
これについての解決策は極力、周りの人と関わらないでください。仕事でも最低限の関わりのみに抑えてください。時間がたてば症状が落ち着いてきます。
食事制限による空腹感を感じなくなる(初期~中期)
これは糖質を摂取する機会が減ることで、血糖値の変動しにくくなったことにあります。
糖質を摂取することで血糖値は上昇します。血糖値が上昇すると、インスリンが出て血管内の糖質を体内に取り込みます。それで再び血糖値が減少してお腹が減ります。
糖質を取っているときは、ついつい糖質を取りすぎてしまうことが多かったです。糖質を大量に摂取すると急激に血糖値が上昇します。
急激に上昇した血糖値は、身体がすぐに血糖値を下げようと大量のインスリンが出てしまいます。
大量のインスリンは今度は逆に血糖値を急激に下げます。この時勢い余って、正常値以下の血糖値にまで下げてしまいます。
これにより低血糖状態になり、頭がボーっとしたり、激しい空腹感を感じてしまいます。この症状を血糖値スパイクといいます。
ケトジェニックダイエットは糖質を取りませんので、この血糖値スパイクが起きなくなります。
血糖値の急上昇、急降下を抑えることによって強烈な空腹感を感じなくなっていきます。
頭が冴える、昼間に眠くなくなる(中期)
次第に十分なケトン体が出始めると脳にしっかりとエネルギーが回るようになります。この時点で糖質を摂取する必要はなくなり脂質だけで脳を良い状態に保つことができます。
また、前述した血糖値スパイクで低血糖状態になることがなくなるので、昼間に強烈な眠気に襲われることがなくなります。
糖質からエネルギーを摂取しているときは血糖値の急上昇による眠気等もあり、仕事中にボーっとするようなことが多かったと思います。
その時とのギャップもあるかと思いますが、日中にかなり脳が冴えるようになりました。
これについては昼間に糖質を取りすぎないと言ったことで、完全な糖質制限をしなくても実現するかもしれませんが、エネルギーを糖質に依存しているとこれは結構難しいです。
人間は糖質は美味しく感じるようにできているし、白米や麺等は食べやすいことが原因となります。
おしっこが強烈に臭うようになる(中期)
糖質制限を行うと体内で作られるケトン体ですが、これが使用、代謝されるとアセトンという物質ができます。このアセトンはマニキュアの除光液にも使われている強烈なにおいがする物質です。
アセトンの特徴としては甘酸っぱい臭いがします。甘酸っぱいと言っても良い臭いではなく、リンゴが腐ったような匂いです。
きついダイエットをしている人は「ダイエット臭」という体臭が出るようになるといいますが、その原因はこのアセトンによるものです。
私がこのアセトンの臭いを最も感じたのがおしっこでした。
正直トイレでおしっこをしているときに隣に誰かが来たら恥ずかしくなるほどの臭いでした。
ダイエット臭のような体臭は感じたことはありませんでしたが、もしかしたら周りの人は感じていたかもしれません。
これは時間が解決するのを待つしかありません。ケトン体回路が体になじんでくれば自然と臭いも治まります。
このアセトンの臭いはケトジェニックダイエットがうまくいっている証拠でもありますので、あまり気にせずに我慢するのが良いと思います。
大便の回数が減る(初期~後期)
糖質制限中は大便の回数が減ります。私は2日~3日に一回程度のお通じになりました。
元来私は毎日大便が出るほど、お腹の調子には自信がありましたがこんな感じになりました。
ですので便秘がちな方には糖質制限は勧められません。便秘は症状によっては命にかかわります。
大便の回数が減る原因は食物繊維不足にあります。
現代人は食物繊維を摂取のほとんどを白米のような穀物に頼りがちになっています。白米が大好き、野菜がそんなに好きではない私がまさにそれでした。
したがって便秘を防ぐために野菜をしっかりと取ること。または難消化性デキストリン、イヌリンと言ったサプリメントで食物繊維を補ってください。
また、プロバイオティクスのような腸内細菌のサプリメントも効果的です。
体重、脂肪が減らなくなり、見た目が変化しなくなる(後期)
これが一番切実な問題です。ダイエット目的で糖質制限をしているのに成果が出なくなりました。
これについては原因はわかりません。
理論的にはケトン体回路が回っていれば、脂質が代謝されて脂肪は減っていくと思いますが、私は脂肪が落ちなくなりました。
既に糖質制限をやめていて、検証はできませんがもしかしたら当時、糖質制限に慣れてきて、同時に摂取カロリーも抑えていました。
そのため摂取カロリーを抑えすぎてホメオスタシス(恒常性)が発動し、一日のカロリー代謝量が減少していた可能性があります。
私は当時あまり知識がなかったので、効果がないのであればやめてしまおうとダイエット法を脂質制限にシフトしました。
今考えれば、ここで脂質制限にシフトしたのは正解だったと思っています。
私は白米、麺のような糖質が大好きなので、私にとって糖質制限は一生続けられるようなダイエットではありませんでした。ダイエットは継続することが重要ですので辛いのは良くないですね^^
久しぶりに牛丼とハンバーガー2個を昼食で食べた日の体温が上昇し、体が火照る感じが忘れられません。エネルギーが体に満ち溢れる感覚にとても感動しました。
以上が私が糖質制限をやった時の身体の変化です。
私は糖質制限は良い面もあるし、悪い面もあると思います。皆さんもこれを読んで、自分に合うダイエットかどうかをよく考えて糖質制限をしてみてください。
以上、ナベシュウでした^^